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えーい、お正月ついでだ!(笑)
……ってな訳で。
以前書いておりました、にゃっぽんで連載しています話の続きですw
……ってな訳で。
以前書いておりました、にゃっぽんで連載しています話の続きですw
【注意書き】
設定は、KAITO×女性マスターでして。
しかも、微妙に『KAITO×女性マスター』とは、
ずれてる……と思います(;^ω^)
ものっそベタな展開だと思いますので、それでもおk!!という
心が宇宙のように広いお方は、
『読んでやっても宜しくってよw』をクリックして下さいw
ちなみに、バックナンバーはタグの『文字読み』からどうぞww
「お客様にこんなことさせちゃってすみません。でも、ホント美味しいですよ」
「い、いえいえ……あんなにご迷惑お掛けしてしまったんだし、
これ位させて下さい~」
目の前には、ほかほかのご飯(彼が朝から炊いたらしい)、
慌てつつも私が作った卵焼き(何とか上手に出来て良かった!)、
ほうれん草のおひたし(彼の冷蔵庫から勝手に使ってしまった……)、
そうして、美味しそうな香りのアジのみりん干。
……これは何と、朝から彼がベランダで七輪で焼いたのだった。
『これで焼いたら美味しいんですよ』って笑顔で言ってくれたんだけど。
……近所迷惑にならないのかしら……。
呆然とそう思いながらも、炊き立てのご飯を口に運ぶ。
美味しい……。
本当は、朝ごはん頂くつもりじゃなかったんだけど。
……あの後、落ち着いた私にタオルを渡して
顔を洗ってくるように笑顔で促してくれた山羽さん。
いつも持ってる携帯用のクレンジングと洗顔料で顔を洗うと、
気分はかなりすっきりした。
そして……昨晩からの彼にかけた迷惑を考えると、
もう走って家まで帰りたくなる程で。
でも、何かお礼はしなきゃ! って思った私は、
朝食用の魚をベランダで焼き始めていた彼に声をかけ、
卵焼きやら作り始めたのだった。
『勿論、貴女も食べていかれますよね?』
と……KAITOを彷彿とさせる可愛い笑顔で言われた私が、
その言葉を断ることなんて出来っこなくて。
そうして……彼のキッチンのダイニングテーブルで、
向かい合わせに座って、遅めの朝ごはんを食べていたのだった。
……やっぱり……似てる……。
美味しそうにご飯を食べる彼の表情は、
美味しそうにホームランバーを食べていたKAITOと同じ表情で。
何となく、目が潤んでしまいそうになるのを、
何とか抑えつつ、私はご飯を食べていた。
……そんな時だった。
「……あの、今日の土曜って、何か……ご予定ありますか?」
……?
急に私に掛けられたそんな言葉に、
私は顔を上げて彼の顔をまじまじと見てしまった。
今日の休み……最近気分が少し落ち着いてきたからか、
やっとちょっとずつ弄ることが再度出来始めたKAITOに、
何か曲を歌わせようかと思っていた……位で。
「いや、特に何も……ありませんけど……?」
私がそう言うと、彼はまたにこっと微笑んで。
「あの……もし宜しかったらですけど、
僕、引っ越してきたばかりでこの辺良く知らないんですよ。
もし宜しかったら……ですけど、この辺りの案内して頂けたらなぁ、なんて……」
……ちょっと、悪戯好きな子供みたいな表情。
自然と微笑が浮かんでしまう。
KAITO……みたいな彼と……もう少し、
一緒に居られる……ってことだよね……。
何故か『いけない』と思いつつも……嬉しい気持ちの方が大きいのが解る。
……今まで休みなんて、買い物行くとか友達と会うとか以外なら、
家でのんびりしたり、KAITOを調整したり……。
KAITOと、過ごしたり……しか、無かった私。
久しぶりに、こんなのもいいのかな……なんて思った私は、
そのまま何気なく……返事をしていた。
「はい。……ちょっと家に帰って身支度を整えた後でも宜しかったら。
……というか、私で宜しいんですか?」
彼は、少し頬を染めて。
「いえ、それこそ折角のお休み、僕なんかと過ごして良いのかな?
って思ってしまいますよ。
……その、彼氏、さんとか……大丈夫、ですか……?」
そうして、少し申し訳無さそうに彼はそう言った。
「いえ、彼氏なんて居ないですから、全然大丈夫ですよ?
それこそ……山羽さんこそ、大丈夫なんですか?」
何故かそう言いながら、胸がちくりと痛む。
もし……彼に、彼女が居たのなら……私は……。
その気持ちを隠して私は微笑みながらそう言った。
すると彼は驚いたような表情で首をぶんぶんと横に振って。
「いえいえ! 僕に彼女なんて居ないですよ!」
ホッと安堵が胸に広がっていく。
「それでしたら、大丈夫ですね。スーパーの特売とか、詳しく教えてあげますよ」
私はにっこりと微笑んだ。
「ぜひ宜しくお願いします!」
彼も笑顔でそう答えてくれたのだった。
これが……まさか、あんなことになるなんて。
このときの私には、全く想像も付かないことなのだった……。
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